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コロイド粒子の凝集構造はフォトニック結晶などへの応用の可能性を秘めており、規則正しく並べる新たな手法を見出すことは重要である。本研究では、イオンを混合した液晶をベースとし、コロイド粒子の凝集構造を制御することを目指した。イオンを含んだ液晶に適切な交流電圧を印加すると、多様な電気流体力学現象が起こる。この液晶材料の流れを利用して粒子を動かし、凝集構造を作製することを試みた。実験では様々な配向膜・液晶材料を用いて検討がなされ、印加する電圧の周波数や振幅によって異なる凝集構造を作成可能であることが示された。さらに、対物レンズを通して試料にレーザー光を照射することで、比較的大きな凝集構造を得られることが分かった。また、実験条件を変化させていく中で、イオンの効果によってもたらされる液晶材料の特異な自己組織化を見出いした。この系の新規性に着目し、最終年度も引き続き発展的な研究を進めた。電気的に形成したマイクロパターンを、外場を除去した後も安定的に保持することを試みた。方法としては高分子安定化を用いた。紫外線によって重合する液晶性モノマーを数パーセント混合したサンプルを準備した。モノマーを含んだ混合試料もパターン形成することを確認し、紫外線の照射によって構造が安定化可能であることを実証した。さらに、高分子化したパターン構造を利用した応用的性質について調べた。特に、出来上がった高分子ネットワークを用いて、内部を異なる液晶分子に置き換えることが可能であることを実証した。
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