乱流は大気波動の砕波により主に生じ、運動エネルギーを熱エネルギーに変換する重要な過程である。しかし、対象のスケールが小さいため、その観測的推定は難しく、レーダーやラジオゾンデ等の高解像度観測から粗い近似や経験的な係数が用いられて研究されてきた。ラジオゾンデに基づく推定の検証は十分に行われておらず、今回、先行研究と比べ2桁大きなサンプル(数1000回)のラジオゾンデ観測データに基づく検証を実施した。その結果、ラジオゾンデによる推定に用いられている経験的な係数に高度依存性があることが判明した。今後、この結果をラジオゾンデ観測網に適用することで、自由大気の乱流強度の全球マップを得られると考えられる。
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