本研究では1) 積雲対流スケールのカオス的誤差成長の特徴、2) 積雲対流の線形時空間補外予測の有効性、3) 積雲対流の実用上の予測可能性向上に向けた手法開発、の3点について取り組んだ。その結果、30秒間隔という時間スケールでは積雲対流コアに伴う予測誤差の成長が見られることが明らかになった。フェーズドアレイ気象レーダの観測データを用いて線形時空間補外による30毎に更新する10分先までの降水予測システムを作成し、リアルタイム運用することに成功した。予測精度の評価のために、積雲対流の面積統計を算出する手法や、対流域の形状を算出して予測精度を評価する手法を開発した。
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