研究課題/領域番号 |
16K17811
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
超高層物理学
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研究機関 | 日本工業大学 (2018-2019) 国立極地研究所 (2016-2017) |
研究代表者 |
佐藤 由佳 日本工業大学, 共通教育学群, 講師 (60601408)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | オーロラ / 電離圏 / 電波放射 / スペクトル微細構造 / オーロラサブストーム / プラズマ波動 |
研究成果の概要 |
本研究では、新型デジタル受信機を用いた中・短波帯のオーロラ電波用の新たな観測機器をスバールバル・KHO観測所とフィンランド・KAIRA観測点に構築することからスタートし、これまでにない高分解能の干渉計・多点観測を実現させた。特筆すべき成果としては、中・短波帯オーロラ電波の中でも4fce auroral roarと呼ばれる高周波成分のスペクトル微細構造を初めて明らかにしたことが挙げられる。明瞭な構造がないものと、特徴的な変調が含まれるものに分類され、このような微細構造は、電離圏電子密度の空間構造に起因していることが示唆された。
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自由記述の分野 |
超高層物理学、電磁圏物理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の直接的なターゲットは地球極域電離圏内でオーロラに伴って生起する電波現象であるが、他の惑星の磁気圏や太陽を起源とする電波の発生と共通する普遍的なプロセスによるものであり、広く宇宙プラズマで生起するプラズマ素過程に関する理解の基礎を与える重要な意義をもつ。また、この電波現象の研究は、従来、莫大な費用を要する大型レーダー等でのみ観測可能な密度擾乱などの電離圏プラズマの遠隔探査において、比較的安価で多点展開可能な新たな方法論の構築につながる可能性も秘めており、そうした将来発展のための基礎研究としても意義がある。
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