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2018 年度 研究成果報告書

分子スピンバルブと非弾性トンネル電子分光の第一原理計算

研究課題

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研究課題/領域番号 16K17855
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 物理化学
研究機関大阪大学

研究代表者

大戸 達彦  大阪大学, 基礎工学研究科, 助教 (90717761)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード第一原理伝導計算 / スピンバルブ / 単一分子接合 / IETS
研究成果の概要

Ni-C60-Ni接合において、C60が両電極に等しく結合している場合と片側のC60-Ni電極間距離を十分離した時の磁気抵抗比を第一原理伝導計算手法を用いて評価した。一般に、分子軌道と左右電極へのカップリングが等しければ正の磁気抵抗が得られると言われている(共鳴反転モデル)。-0.7eVのピークは共鳴反転モデルの通り正負反転するが、0eV付近のピークは負に転じることはない。この違いは、共鳴反転モデルに含まれていない要素、すなわち当該エネルギーに位置する分子軌道のスピン分極の様子の相違に起因するものであることを明らかにした。

自由記述の分野

物理化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

ハードディスクのデータ読み取りなどに用いられる磁気抵抗素子は無機物で作製されているが、分子軌道のスピン分裂に伴うスピンフィルター効果を用いれば、有機物でより性能の高い磁気抵抗素子を作製できる可能性がある。しかしこれまで有機物では、電極の磁化が反平行の時により伝導度が高まる、負の磁気抵抗が見られることがあった。本研究では、分子軌道の観点からその原因を明らかにすることができたため、、理論計算からの分子磁気抵抗素子の設計につながることが期待できる。

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公開日: 2020-03-30  

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