本研究課題では、金属中心PCET(プロトン共役電子移動)型、及び配位子中心PCET型水素生成触媒の反応制御とその水可視光分解システムへの応用を目指した。金属中心PCET型の水素生成触媒であるCo-NHC錯体については、共存イオンに対する依存性の評価や電子伝達系の最適化に取り組むことで、従来の30倍の光水素触媒活性を示す系を見出すに至った。一方、配位子中心PCET型ニッケル錯体触媒については、330-400mVの過電圧で水素を生成する高活性触媒であることが見出され、その反応機構を詳細に解き明かすことに成功した。
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