研究課題
若手研究(B)
有機分子の結晶は一般的に閉殻な電子構造を持ち,電気伝導性や磁性などの機能性は示さない。しかしながら異なる有機結晶を貼り合わせることで電子構造が開殻化し,その界面に機能が生じる可能性がある。本研究では,基礎研究的なアプローチによりその機能が発現する条件を見出した。また同時に,電極として利用可能な電気伝導性やメモリーの機構となるスイッチング等の機能が発現することを明らかにした。
固体化学
本研究では異なる有機結晶を貼り合わせることで生じる機能の探索および機構解明の研究を行った。その結果,幅広い組み合わせの分子において高濃度の電荷注入が生じていることを明らかにした。本研究活動を通して得られた知見から伝導性やスイッチング機能を有機固体の表面に発現させること可能であることが見出された。この手法は分子の種類に制限なくありふれた分子を用いても機能が発現することも見出され、安価に多様な機能性物質の開発法への応用も期待できる。