研究課題
若手研究(B)
本研究では、超分子を利用した新規高分子自己組織化材料を創成した。超分子構造の一種であるポリロタキサンを応用し、環状分子シクロデキストリンが軸分子ブロック共重合体上で自由に動く様々な超分子ポリマー錯体を新規に合成した。環状分子の積層体の軸分子上の位置によって得られるポリマーの力学物性が制御できることが明らかになった。また、驚くべきことに擬ポリロタキサンの状態で薄さ10-20nm、大きさ1-2μmほどの非常にアスペクト比のナノシート構造ができていることがわかった。
超分子自己組織化
私たちの身の回りの様々な有機材料(個装材料、車の内装材料、タイヤ、容器、電子部品)などの硬さや割れにくさ、しなやかさ、耐熱性などの性質は、有機材料内部の分子の自己組織化(似ている分子がお互いにより集まる性質)によって大きく左右される。本研究ではポリロタキサンというネックレス状の新しい分子を用いることで、分子の自己組織化構造を操る新手法を解明した。