触媒機能を有するといわれている、1-エチル-3-メチルイミダゾリウム系イオン液体を触媒としてメタクリル酸メチルの重合を行い高分子量のポリマーを得た。触媒にアニオン種の異なるイオン液体を使用したが重合性を示したものはアセテートアニオンを有したイオン液体のみであった。イオン液体の触媒機能を利用してセルロースの修飾反応を検討したところ、非常に高効率にエステル化が進行した。さらに反応後の溶液からイオン液体を分離(リサイクル)し、もう一度同様の反応を行ったところ、リサイクル前と同等の反応性を示した。このことから本研究は環境低負荷な手法であり、かつ天然由来の材料を合成できる新たな反応系となるといえる。
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