本研究ではプラズモンの電場増強効果による増強光圧を利用した分子分離・精製法の確立を目指し、以下の3つの成果を得た。(1)蛍光性J会合体およびH会合体が混在する水溶液をプラズモン構造体と接触させ、共鳴プラズモン光捕捉を試みたところ、J会合体が優先的に捕捉されることを発見した。(2)プラズモン光ピンセットにより捕捉した水溶性温度応答性高分子を用いることで、水溶液からプラズモン構造体上へと有機分子を分離することに成功した。(3)ナノニードルを有するケイ素結晶板を用いた新しい光マニピュレーション法を開発した。
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