担持金クラスター触媒調製の手法として、乾燥過程にマイクロ波照射を用いることを検討した。種々の金属酸化物上に金粒子を析出沈殿法で担持する際、乾燥過程を120 °C一晩のオーブン乾燥や凍結乾燥などの従来法ではなく、マイクロ波照射により迅速に乾燥することで、保護剤なしでも2 nm以下のクラスターサイズで金粒子を担持できた。この方法は金属酸化物のマイクロ波吸収効率にかかわらず、適用できることがわかった。得られた触媒は、空気浄化となる一酸化炭素の酸化反応の他、液相反応ではスルフィドの酸素酸化反応や脂肪族アルデヒドの酸化的エステル化に適用し、いずれも従来のサンプルよりも高い活性を示した。
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