高効率水分解光触媒の開発を目的として、自ら発見したLa2Ta2ZrS2O8などの新規オキシサルファイドの合成条件を検討した。それまで用いていた固相反応に代わる新たな合成方法として、フラックス法や硫化水素気流中での合成を検討した。例えば、前駆体酸化物を錯体重合法で合成し、硫化水素気流中で加熱した場合、850℃という比較的低い温度でも目的物質を合成できることがわかった。並行して進めていた粉末光触媒の開発には大きな進展があった。365 nmでの量子効率が56%に達するチタン酸ストロンチウム光触媒を開発した。また、粉末光触媒ZnSe-CIGS固溶体からなる光電極を作製した。
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