ポリエチレン(PE)をベースとしたアイオノマーに対してラウリン酸を添加することで、イオン基の凝集したイオンコア部よりも、そのまわりの運動性の低下したPEからなるシェル層を優先的に可塑化できることを明かにした。さらに、ラウリン酸の増加にともなってシェル層のガラス転移温度が室温より低下した場合、仮にイオンコアが室温でガラス状態であったとしても、試料の室温での伸びが約3割増加することを発見した。 また、ポリイソプレン(PI)をベースとしたアイオノマーの強度と延伸特性が変形速度に大きく依存することを見出した。さらに、このPIアイオノマーが室温で自発的な自己修復性をしめすことについても発見した。
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