従来では不可逆と考えられていた遷移金属酸化物のコンバージョン反応(リチウム-酸素交換反応 )の可逆化に成功した新規リチウムイオン電池負極材料の反応メカニズム解析を行った。金属酸化物SnO2およびMn3O4をモデル材料とし、5-10nm程度の金属酸化物を中空構造炭素材料中に完全内包担持することが、コンバージョン反応の可逆に大きく寄与することが明らかとなった。EXAFS解析より、充放電過程におけるSn-OないしMn-O結合の消失・再生が可逆的に起こる事を確認した。さらに、内包構造なしに長期サイクルを可能とする新規遷移金属化合物としてLi3VO4に着目し、複合体合成と反応メカニズム解析を行った。
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