有機薄膜の中にドープした発光性分子を薄膜表面に対して完全に水平に配向させることに成功した。さらに、その薄膜を有機ELの発光層に応用したところ、素子の内部で生成された光のうち39%を素子外に取り出すことができた。これは、通常の素子で実現し得るELの光取り出し効率と比べて50%以上も高い効率である。完全な水平配向の実現の鍵は、長い棒状の発光性分子を利用したことにある。 さらに、蒸着薄膜のみならず、スピンコート膜における分子配向にも着手した。スピンコート膜の配向形成機構を調査した結果、溶液流動速度が分子配向の支配因子であることを見出した。
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