本研究では,固体酸化物燃料電池(SOFC)の空気極となるランタンストロンチウムコバルトフェライト(LSCF)の微視組織の発展を考慮し,SOFCにおける強弾性現象を表現可能な数理モデルを開発した.Phase-field場と変形場の連成解析プログラムを実装し,マクロな力学特性を算出するとともに,外部応力場において形成される組織に関する考察も行った.また,多結晶材料における解析を実施した.その結果初期核生成サイトおよび結晶方位に依存して異なるバリアントおよび方位のラメラ組織が形成される様子を再現した.さらに連成型均質化法における解析より,強弾性相の成長中に生じるマクロ変形を示した.
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