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2016 年度 実施状況報告書

バルク黒鉛材料の強度評価高精度化のためのX線応力測定技術の確立

研究課題

研究課題/領域番号 16K17983
研究機関東京都市大学

研究代表者

熊谷 正芳  東京都市大学, 工学部, 講師 (20582498)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワード黒鉛 / X線応力測定 / 残留応力 / X線回折
研究実績の概要

原子力材料などとしても用いられるバルク状黒鉛材料を適正に利用するためには、その機械的性質や力学的状態を正確に把握することが欠かせない。しかし、同材料においては残留応力などの評価方法が未確立であり、その開発が望まれる。そこで本研究では適当な特性X 線と回折指数の組合せを用いることによる、バルク状の黒鉛材料の応力評価法の確立を目指している。
ところで、黒鉛は結晶方位による機械的特性の異方性が大きいことから、単一方向のでなく六角網平面の面内および面外方向など種々の結晶方向の応力測定が必要であると考えられる。その際、面外方位である004 回折の測定では回折角が比較的低角度となるため、側傾法と呼ばれる測定法を用いることで並傾法と比べ高精度な測定が可能となると期待できる。
初年度はこの側傾法用ステージの作製および既存装置を用いた並傾法によるX線応力測定を実施した。側傾法ステージは当該年度に完成したが、その制御部に不完全なところがあるため、引き続きその改善に取り組む。
また、既存の並傾法装置を用いたX線応力測定においては特性X線を選択的に使用し、六角網面内および面外方向、またその混合方向のX線応力測定を実施した。具体的には供試材に四点曲げジグによって既知の応力を負荷し、その際の供試材表面の応力をX線応力測定法によって測定し、負荷応力とX線応力測定による測定結果の関係について明らかとした。この成果は本年度上期での学会発表を予定している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

特性X線を選択的に使用し、六角網面内および面外方向、またその混合方向のX線応力測定を実施した。この成果については第51回X線材料強度に関するシンポジウム(日本材料学会主催)において「バルク状黒鉛のX線応力測定法の検討」と題して発表予定である。また、面外方向の測定に用いる予定である側傾法による側傾法用ステージの作製を行った。

今後の研究の推進方策

初年度に実施した測定結果の考察を進めるのと並行して、側傾法による測定を実施する。側傾法による測定については作製したステージの制御部に不完全な点が残ったが、早急に問題点の改善に取り組み実施計画に基づきH29年度の課題に予定通り取り組む予定である。H29年度は計画最終年度であり、年度後半で研究を総括し、その成果の学会発表・論文投稿などを予定している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] バルク状黒鉛のX線応力測定法の検討2017

    • 著者名/発表者名
      熊谷正芳、岩田沙織、秋田貢一、黒田雅利、大谷眞一
    • 学会等名
      第51回X線材料強度に関するシンポジウム
    • 発表場所
      兵庫県私学会館(兵庫県神戸市)
    • 年月日
      2017-07-27 – 2017-07-28

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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