研究課題/領域番号 |
16K18046
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
竹囲 年延 弘前大学, 理工学研究科, 助教 (60517712)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | DEM / 堆積土砂 / 掬い取り / シミュレーション |
研究実績の概要 |
前年度は,土砂の掬い取り後の形状を,柱状要素法により予測した.柱状要素法は単純であるため計算時間が短いという利点があるが,粒子の安息角のみしか考慮していないため,実際の実験結果と異なるケースがあると考える.より,実際の結果をシミュレーションすることを目的に,本年度はDEMを用いた土砂の掬い取り時,及び,掬い取り後のシミュレーションを行った.
DEMにおける固体粒子に作用する接触力は,弾性と粘性減衰を足し合わせた,Voigt modelとした.DEMのシミュレータはMatlabを用いて構築した.また,粒子同士の衝突判定の探索を効率化するために,ボックスによる空間分割を適用した.現時点では堆積した土砂の2次元断面のシミュレーションを行っている.また,バケットと土砂の先には壁を想定するプログラムとなっている.このシミュレーションにより,掬った後だけでなく,掬い取り中の土砂の挙動についても,解析が可能になった.
DEMを用いた掬い取り時の土砂シミュレーションの結果が妥当であるか,模型と実際の土砂による実験の準備を行った.土砂断面を観察できる透明な枠と観察装置を用意した.また,バケットを制御し,その時の力や移動量を計測するためのシステムを構築した.ミニチュアのホイールローダ模型をロボット化し,遠隔で操作するシステムも構築した.バケットにかかる力は,前進時にホイールローダの車輪トルクを電流値として計測した.掬いあげる力も同様に,モータに流れる電流値を計測した.移動量はエンコーダで取得する.これらのセンサの入力とアクチュエータの出力のソフトウェアはROSを用いて構築した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
別の研究予算を獲得し,そちらの方に時間を取られているため.
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今後の研究の推進方策 |
DEMのシミュレーションを3次元化し,実機実験の結果と比較することで.掬い取り後の堆積土砂の挙動をより正確に予測する.また,予測結果と実際の結果のずれを修正するために,LIDERを用いて土砂形状を測定し,掬い取り後の予測モデルに反映させる.また,掬い取り時のアーム軌跡の決定に反映させる予定である.ただし,DEMを用いた計算は時間がかかるため,実時間でシミュレーション結果を反映させる方法が必要である.
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次年度使用額が生じた理由 |
国際学会への参加を2回計上していたが,参加を1回にしたため.また,実験で使用予定であったトルクセンサを安価な電流センサで代用したため.
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