研究課題/領域番号 |
16K18052
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
呉 瓊 岡山大学, 自然科学研究科, 助教 (40762935)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | Covert attention / Overt attention / Eye movements / Fronto-parietal network / Eye frontal field / Visual cortex |
研究実績の概要 |
今年度の計画は、視覚空間注意と視線制御の実験タスクを考案して、視覚空間注意と視線コントロールに関する認知心理学実験、脳波とfMRI 実験を行う。得られた脳活動データはSPM12、Brain Voyager、Analiser などの解析方法を用いて処理する。脳波結果は、視線コントロールの脳波信号として眼球運動の動的特性を抽出する。fMRI 結果は、視覚空間注意と眼球運動を制御する脳内部位の同定に使用する。また,それらの領域間の関係を解析し、視覚空間注意と視線コントロールの脳内メカニズムを解明する。 今年度は、注意と視線コントロールに関する認知心理学、EEG、fMRI研究を検査して、人間の注意の定義等の基礎知識を勉強した。 また、本計画の通り、視覚と触覚の空間注意タスクを考案し、認知心理学、EEG、fMRIの実験を行い、「前頭-頭頂連合部(Fronto-parietal network)」という神経ネットワークは人間の空間注意との強く関連性が見られた。 さらに、眼球運動について、超高速カメラを用いて眼球運動の特性を抽出され、眼球運動の軌跡を計測した。眼球運動に関連する「前頭眼野(Eye frontal field)」の賦活が同定された。 これらの成果は2件の学術雑誌論文(Neuroscience and Biomedical Engineering国際学術雑誌1件、Frontiers in Behavioral Neuroscience国際学術雑誌1件)に掲載され、6件の国際学会(ICMA2016国際学会3件、OHBM2016国際学会1件、AHFE2016国際学会1件)と1件の国内学会(第19回日本ヒト脳機能マッピング学会)で発表された。IGI Global国際出版社に1冊の本を出版した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の課題計画によって、空間注意と眼球運動の脳内部位を同定でき、脳内メカニズムの解明ができた。 また、Bluetoothを利用して、BMIシステム構築に最も大きい貢献があるロボットへの無線コントロール技術を実現した。 以上の理由で、本課題はおおむね順調に進展していると報告する。
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今後の研究の推進方策 |
今後の方案: まず、研究計画の通り、人間の注意、視線と意図の関連性を解明され、意図が含まれている空間注意と視線の関係を解明し、選択意図に関する脳内領域を同定する。 次、選択意図の脳内メカニズムを解明し、選択意図の脳内処理モデルを構築する。 更に、構築されたモデルの検証・評価実験を実施し、選択意図推定のデータベースを提案する。 最後、北京理工大学のロボットシステムに意図信号を出力し、ロボットへの運動計画、行動等命令を送信し、リアルタイムの意図理解できるBMIシステムを研究開発する。
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