本研究では,推力ベクトル可変機構を有するクアッドロータUAVの高機動飛行を目指した研究を実施した.本研究の対象である推力ベクトル可変機構UAVは,大きく姿勢が変化した場合であっても,定点飛行(ホバリング)が可能である機能を有する.特に,従来の飛行手法では,通常のホバリング姿勢から90度機首上げ姿勢に遷移する場合,2種類の飛行モードを切替えることで遷移飛行を実現していた.本研究では,通常のホバリング姿勢から90度機首上げ姿勢に変化する場合であっても,制御手法を切替えること無くシームレスに姿勢を遷移する飛行制御を提案し,その有効性を飛行シミュレーションおよび実飛行実験によって検証した.
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