近年,太陽光発電等の自然エネルギーや電力を有効に利用するための蓄電装置の導入が進められている。電力変換段数低減による高効率化を目指し,直流マイクログリッドへの期待が高まっている。従来の交流系統に比べて,直流マイクログリッドに用いる電力変換器には,高速で高精度なパワーフロー制御性能が求められる。本研究では,所期の性能を実現し得るパワーフローコントローラとして,マルチレベル電力変換器とフライングキャパシタ線形増幅回路の2方式を適用することを提案した。回路およびフィルタの設計法について検討し,構築した模擬システムにおいて実験を行った結果,従来方式と比較して28倍高速な電流応答を実証した。
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