本研究では,大気圧下におけるイオン移動度測定をもとにして,大気圧プラズマの基礎データとなるイオン・分子反応の反応速度係数の決定について検討を行った。大気圧の酸素ガス中を主として,イオン移動度測定を行い,それらの結果と反応速度係数を用いたシミュレーションの比較によって,これまでに報告例の少ない,大気圧下におけるクラスター反応を含んだ種々の反応速度係数について検討を行った。その結果,大気圧プラズマ中におけるラジカル生成の核となるH2Oをはじめとした,種々の微量に含まれるガス分子とのイオン・分子反応について,重要な知見を得ることが出来た。
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