本研究ではIoT向けセンサノードデバイスにおける集積回路の飛躍的な超低消費電力化に向けたトランジスタおよびメモリ技術の研究開発を行った。トランジスタについては、0.2V以下で動作する負性容量トランジスタの設計指針を明確にし、また実際に試作・実証を行い急峻サブスレショルド特性を実現するとともに、動作原理に関する新しい物理メカニズムの提案を行った。メモリについては、待機時の消費電力を極限まで抑える不揮発性SRAMを設計・試作、動作実証に成功した。トランジスタ・メモリともに強誘電体HfO2薄膜を用いたところが特徴であり低コストな低消費電力デバイスの実現性・有用性を示した点で工学上重要な成果を上げた。
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