現在、広く用いられているテラヘルツ波分光装置はテラヘルツ波センサの線形性を基準として、サンプルの透過率や反射率を測定している。このようなテラヘルツ波の応用を支えるため、本研究ではテラヘルツ波センサの線形性自己校正システムを開発した。本システムは重ね合わせ法に基づき、テラヘルツ波信号の単純な和算に対するセンサの応答の線形性を検証する。 本研究では、独自の工夫により複数のワイヤグリッド偏光子を組み合わせることで、自己校正システムを構築した。このシステムによってテラヘルツ波パワーメータを校正し、概ね1 %以下の非線形性を得た。本結果は、テラヘルツ波の応用を支える基盤としての役割を果たす。
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