本研究では水不足に苦しむバングラデシュ沿岸地域(僻地)の住民を対象に三角型太陽熱淡水化装置(TrSS)による乾期の飲み水確保を目標として学術面および実用面の両面から研究を行った。その結果、(1)熱・水分物質移動理論に基づいたTrSSの造水モデルを開発し、日造水量を予測することが可能となった、(2)造水量および水コスト、現地住民のヒアリングに基づいて最適と考えられるTrSSの設計を行った、(3)実際にバングラデシュのパイガサ地域でTrSSを導入して現地試験から造水量を調査した、(4)住民へのアンケートおよび造水量調査からTrSSの導入効果を総合的に判断した。
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