IPCC第5次報告書により,地球が温暖化していることはほぼ間違いないことが示されていることを踏まえ,海面上昇および波浪特性の変化に対する海浜変形への影響評価を行った.従来の海面上昇に伴う汀線後退量の評価に加え波浪特性の変化の影響評価を行ったところ,海面上昇の16%程度,波高の変化が影響することがわかった.また,鳥取砂丘海岸の地形変化特性の分析より,現在土砂量は安定的に推移しているが,高波浪の来襲により土砂量の急減がみとめられることがから,将来,高波浪の増減により土砂量が変化する可能性が示された.さらに,波向の変化により地形変化特性が大きく異なる可能性が示唆された.
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