従来,窓システムの遮音性能予測はエネルギーベースの評価や,種々の部材を簡単な理論モデルに置き換え,音響透過損失の性能予測が行われてきた。しかし,現象の簡略化により性能の予測精度が低くなることに加え,問題に応じてモデルを構築する必要があるため必ずしも効率的でなく,相互比較が難しいことが課題であった。本研究では窓システムの音響透過損失の予測,設計のための音響振動連成解析技術の開発,及びその妥当性・有効性の検証を行った。特に,材料設置,端部支持,周辺隙間,サッシ枠振動のモデル化に注目し,各種の要素について解析手法の構築を行うとともに音響透過現象のメカニズムを整理した。
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