本研究では、オフィスの運営側と使用者側に対して大規模調査を行うことで、建築設備システムの不確実性の源である「実建物の使われ方」を明らかにし、リスク評価を行う上で不可欠となる建物使用条件の確率モデルを開発・整備することを目的とした。 執務者および建物管理者にアンケートを行うことで、建物の利用者側と運営側の双方からの不確実性を捉え、確率モデルを開発した。さらに両モデルを組み合わせ、建物のエネルギーシミュレーションモデルにモンテカルロ法を適用することで、省エネルギー化投資の効果を確率分布として捉えることを可能にした。本研究に関しては3本の査読付論文を投稿しており、内2本が採用済、1本が査読中である。
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