研究課題/領域番号 |
16K18203
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
田島 翔太 千葉大学, 大学院工学研究院, 特任助教 (20765234)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | ゼロ・エネルギー / ゼロ・エネルギー住宅 / ZEH / ソーラー・デカスロン / 省エネルギー / 輸送 / コミュニケーション / Solar Decathlon |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、ゼロ・エネルギー住宅(ZEH)を対象として、建物の省エネルギー性能、輸送技術、コミュニケーション戦略の視点から、将来的な輸出住宅モデルの立案とその展開可能性を検討することである。具体的な研究テーマとして、ZEHの①省エネルギー性能、②輸送技術、③コミュニケーション戦略について横断的かつ包括的に検討する。そして、④フィージビリティスタディによってZEHの海外住宅モデルを提案する。 研究テーマは、3つのフェーズに分けて進める。初年度(平成28年度)はフェーズ1として、海外の研究者らと連携し、国内外のZEHに関する文献を収集した。フェーズ2の平成29年度と平成30年度は、①省エネルギー性能に加えて②輸送技術についてフェーズ1で収集した公開・非公開資料を中心に、外皮性能、パッシブ戦略、アクティブ戦略、エネルギーバランス、輸送形態等に分けて分析し、輸送可能なZEHの建築形態と省エネルギー性能の関係について考察した。その成果を平成30年度に開催された国際学会大会で口頭発表した。 その他に、UAE・ドバイで開催されたZEHの国際大会「ソーラー・デカスロン」2018年ドバイ大会を視察し、運営事務局、エネルギー省関係者、各国の研究者らにヒアリングを実施し、ZEHの①~③に関する情報を収集した。また、③コミュニケーション戦略の検討として過去に実施した小学校での出前授業に関する考察を論文としてまとめ、平成31年度に国際学会で発表する予定となっている。 想定より時間を要したため、平成30年度もフェーズ2を引き続き実施し、平成31年度にフェーズ3となる④ZEHの海外展開可能性検討をおこない研究成果をまとめる計画としている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究は3つのフェーズに分かれており、今年度(予定されていた最終年度)はフェーズ3「海外展開の可能性検討」に着手し事業者との検討をおこなったが、十分なフィージビリティに至らず結論が見いだせなかった。そのため追加調査として今年度もフェーズ2に戻り、国内外の事例調査を継続した。よって、フェーズ3を翌年度に延長するという計画見直しとなった。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度は④フィージビリティスタディへと展開する計画となっている。また、2019年のソーラー・デカスロン2019ヨーロッパ大会を視察し、それらの情報を踏まえた研究成果のまとめをおこなう。
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次年度使用額が生じた理由 |
フェーズ1~3の検討に必要な国内外の事例調査で実施できなかったものがあるため。なお、平成31年度の使用計画は以下の通りである。 ・国内外の省エネルギー住宅に関する事例調査のための調査旅費(フェーズ1~3に該当):富山市環境未来都市、ソーラー・デカスロン・ヨーロッパ等。 ・輸送可能なエネルギー自立住宅の実現に向けたワーキングの実施のための謝金及び外注費(フェーズ4に該当) ・研究成果発表のための論文発表費
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備考 |
本研究内容のもととなっている千葉大学ソーラー・デカスロンプロジェクトのウェブサイト。
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