本研究はパチンコ店や結婚式場を景観的NIMBYと定義し、紛争と規制の実態、計画的課題を明らかにした。結果は以下の通りである。1)パチンコ店に関しては宝塚や流山等、結婚式場に関しては新潟や名古屋等で紛争が発生していた。2)パチンコ店の立地規制を行う自主条例は近畿に集中していた。規制内容に市町村ごとの工夫を確認できた。3)結婚式場は、西洋風イメージを持つ外観要素の数や組合せが景観に影響を与えると考える。これを誘導する時、景観形成基準の調和という言葉だけでは不十分と指摘できる。4)土地利用と景観規制を一体的に考えること、自主条例と法的拘束力を持つ都市計画規制を組合せること等が計画的課題と考えられる。
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