研究実績の概要 |
本研究は大きく5つに分類すつことができる。 一つ目は、コンパクトシティ政策の一環としての「都市再生整備計画」の傾向や特徴を明らかにすることで、山口県の24地区を含めた1,295地区の「都市再生整備計画」を対象に類型化を行い、今後の都市再生政策への課題を提示した。その成果をまとめ学会(査読付き論文)で公開した。 二つ目は、スマートシュリンキング・モデルを検証することで、入手可能なデータが揃っている千葉県柏市の4つの住宅団地を対象にシミュレーションを行い、都市空間の将来像を提示すると共にモデルの検証を行った。その成果をまとめ国際学会で発表した。 三つ目は、スマートシュリンキングを行う上で必要とされる地域組織の役割を明らかにすることで、具体的には全国のエリアマネジメント493団体を対象としたアンケート調査データを基に類型化を行い、特徴を整理した。また、市民参加が優れている米国ポートランド市に着目し95地域組織を対象にアンケート調査を行うことで、その活動実態を整理すると共に、コンパクトシティ政策への参画意識や行政政策への参画促進方法の整理を行った。その成果の一部をまとめ学会(査読付き論文)で公開した。 四つ目は、人口減少に伴いスポンジ状に広がる空き地等のマネジメント手法への知見を得ることで、民間事業者の参入による公園等の公共空間マネジメント手法に関する研究を行った。その成果をまとめ学会(査読付き論文)で公開した。 五つ目は、山口県における分散型都市構造の今後の課題を提示することで、まず、宇部線18鉄道駅に着目し、TODの観点からみた利用者層の属性と駅周辺の土地利用状況との関係性を整理し、スマートシュリンキングに向けた駅周辺地区の課題を提示した。また、新しく整備された新山口駅に着目し、人間の移動パタンの観点から利用者の空間利用特性を分析し考察した。その成果をまとめ学会で発表を行った。
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