研究実績の概要 |
本研究計画に従い、2つの項目について進めた。一つ目は、平成28年度に実施した「様々な世代の防災意識を把握するためのアンケート調査」の口頭発表・論文掲載である。二つ目は、減災ポテンシャルと都市の災害耐性を分析するための「外出時の移動手段に関するアンケート調査」の実施・分析である。以下に、研究実績の概要について示す。 1.平成28年度に実施したアンケート調査の分析結果は、Asian-Pacific Planning Societies 2017国際会議にて口頭発表を行った。また避難場所と立ち寄り場所の関係について分析結果は、フルペーパーの査読審査を経て、Urban and Regional Planning Reviewに掲載された (Yukari NIWA, Andrew BURGESS, Kaori ITO , Questionnaire Study on the Relationship Between Disaster Awareness and the Recognition of Evacuation Points,Urban and Regional Planning Review,Volume 5,pp.43-66,2018)。 2.本研究は、4つの指標(指標1.生活範囲と防災拠点との関係、 指標2.地域の防災拠点・避難所に関する知識・利用率、指標3.体力・技能、指標4.防災意識)から都市の災害耐性を評価する。H28年度に実施したアンケート調査では、指標2,4について把握することができたが、指標1,3についてはより詳細な外出行動に関するデータが必要となった。そこで平成29年度は、「外出時の移動手段に関するアンケート調査」を実施した(計1538件回収)。交通アクセシビリティの異なる2つ地区を対象として、外出目的に応じた移動手段の選択要因に関する分析を進めている。
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