研究課題/領域番号 |
16K18225
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所 |
研究代表者 |
李 暉 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 文化遺産部, 客員研究員 (30772751)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 大工道具 / 建築用材 / 大鋸 / 製材 / 建築造営 |
研究実績の概要 |
本研究は、中国と日本の伝統的大工道具の調査を通して、古代建築造営の技術を追求することを主な目的としている。 第2年度となる2017年度は、不足する資料の収集を補足的におこない、研究成果の公表活動と現地調査を実施した。 研究成果の公表としては、日本建築学会大会(中国)において、古建築造営に関する用材規格について研究成果を発表した。また、論文集『建築の歴史・様式・社会』(中央公論美術出版、2018年)において、大鋸を用いる製材工程について論考を公表した。 現地調査としては、中国の浙江省台州地区における現地調査について、一次調査をおこなった。今年度の調査から、台州地区における伝統大工道具の所有状態と伝統木工技術をもつ工匠の活躍状況をおおむねに把握し、次年度における詳細調査の内容を確定できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2017年度は、研究成果の一部を発表し、論考として公表した。 また、予定していた中国の現地調査も順調に進めさせた。
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今後の研究の推進方策 |
中国浙江省の台州地区の大工道具と工匠に関する詳細調査を実施し、台州地区の特徴をより全面的に把握する。よって、台州地区の特徴と先行研究で指摘されている浙江省地域の特徴と比較し、その位置づけを考察する。 同時に、中国南部の他地域の調査を計画し、調査の調整をする。 また、これまで蓄積してきた大工道具に関する論考を継続に公表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
未使用額は、平成30年度の研究費と合わせ、中国浙江省台州地区における大工道具と工匠に関する詳細調査および資料収集と書籍の購入に使用する予定である。
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