研究課題
若手研究(B)
急冷装置機構を新たに構築し、それを用いて様々な段階のランダム構造を有する金属ガラスバルク試料の作製に成功した。Zr系、Pd系試料を過冷却液体温度域で熱処理後、TEMを用いて核生成/成長段階を確認し、それらの残留アモルファス構造を粘弾性測定により評価した。当初の目的であったガラス内部のどの領域で核生成/成長が生じるかを特定することはできなかったが、残留アモルファス状態の厳密な評価から、エネルギー/体積的にみて一見相反する方向の現象(結晶化/構造若返り)がガラス内部で同時に存在し得る可能性を初めて明らかにした。本研究課題を通じてガラス状態と結晶化との関係性に関する新たな知見を得ることができた。
金属ガラス