ガラスの結晶化により誘起される応力や欠陥、またはガラスの構造を利用することで、析出結晶相や形態、機能を制御することを目的に研究を行った。例えば典型的な蛍光結晶や蓄光結晶をガラス状態を経由して合成することで、蛍光シフトや高温相析出に成功した。また、ガラス構造の設計に基づき、ホウ酸塩をベースとする新規のBaF2ナノ結晶化ガラスを開発した。ナノ結晶の粒子径を8nmに低減することで、ガラスと同等の高い透明性が得られた。また、熱処理結晶化によりBaF2の低フォノンエネルギーに由来して、優れたアップコンバージョン特性が得られた。
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