研究課題/領域番号 |
16K18252
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
梶田 徹也 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (50729233)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 二次電池 / ナトリウム二次電池 / 負極 / ゲルマニウム / アモルファス |
研究実績の概要 |
本研究課題は、ソフト化学法を用いて高度にアモルファス化した材料を創製し、新たなNa二次電池用電極材料群を開拓することにある。本年度は、①ソフト化学法によりアモルファス化しうる元素を絞り込みその電極特性を明らかにすると共に、②ソフト化学合成条件であるZintle相NaM(M:14属元素または15族元素)をアルコールにて酸化する手法を最適化することに注力した。結果について以下に示す。 ①ソフト化学法によりアモルファス化しうる元素(14族、15族): Si, Geにてアモルファス構造をとりえること材料を創製できることを確認した。しかしながら、Na二次電池特性を示したのは、アモルファスなGe系材料のみであった。アモルファスSiでは、Si-S結合が強く過電圧が高くなっていることが考えられた。 ②ソフト化学合成条件の最適化: ソフト化学合成を行う際にZintle相NaMを酸化するためのアルコール種の最適化を行った。メタノール、エタノール、1-プロパノ―ル、2-プロパノールにおいてNaGeを酸化したところ、1級アルコールであるメタノール、エタノール、1-プロパノールにおいては粒子径が数十ミクロン、2級アルコールである2-プロパノールでは、粒子径が数ミクロンであった。酸化に用いるアルコール種により粒子径がコントロールできることが分かった。 ③その他: 電池評価する過程において、エーテル系溶媒をNa二次電池電解液に用いることでアモルファスGe系材料の電気化学的特性が大幅に向上することが分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ソフト化学法を用いて高度にアモルファス化した材料を創製し、新たなNa二次電池用電極材料群を開拓することにある。14族元素Si,Geにおいて本研究で用いたソフト化学法によりアモルファス粉末を得られることを発見した。また、合成したアモルファスGe酸化物粉末において、電気化学的なNaの脱挿入を実証した。さらにソフト化学合成条件において、2級アルコールによる酸化がNa二次電池負極特性に効果的な粒子形状を作ることが分かった。以上より、おおむね順調に進展しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
ソフト化学法を用いて高度にアモルファス化した材料を創製し、新たなNa二次電池用電極材料群の創製を目指す。アモルファスGe酸化物粉末にて新たなNa二次電池用負極の可能性を示すことができた。今後は、2元素によるアモルファス粒子の創製および電池特性の創出を目指す。さらに電解液との反応性評価にも注力する。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額は、今年度の研究を効率的に推進したことにより発生した未使用額である。
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次年度使用額の使用計画 |
平成29年度請求額とあわせ、平成29年度の物品費(消耗品費)として使用する予定である。
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