種々の産業分野で用いられている晶析技術を対象に、寸法や形状が揃った結晶製品の生産を可能にするための手法を検討した。具体的には、高温の原料溶液を低温の原料溶液へ添加して冷却結晶化する「滴下冷却晶析法」を考案し、その条件最適化を本研究課題の主軸に据えた。検討対象の物質は、報告例が多く既往手法との比較検討を行いやすいカリミョウバンー水系とした。その結果、新法である滴下冷却法を用いることで、従来法である回分冷却法と比較して(CV70~80%)、製品結晶のバラツキ度合いがCV50%程度まで改善された。そこからさらに添加段数の分割やさし水の添加などの改善を図ることで、CV30~40%程度まで改善している。
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