本研究では,セミクラスレートハイドレートスラリーの性状に及ぼす影響因子を解明し,流動性を維持し効率的なガス分離が行える条件を明らかにすることを目的とした。電気伝導度法を用いてCO2吸収による固形分率変化を測定した結果,高温ほど増大した。Polyvinyl alcohol (PVA)は低重合度で適切な添加濃度にすることでより凝集緩和効果を得られることが示唆された。また,PVAはCO2吸収速度を低下させたが,スラリーの分散状態を維持させることで吸収量を増大させた。気泡塔型装置の場合,分離効率を向上させるためには気泡径を小さくするなどし,スラリーとの接触時間を長くすることが重要であった。
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