正浸透(FO)膜法の適用先として、ゼロリキッドディスチャージ(ZLD)を志向した廃水の高濃度濃縮が挙げられる。本研究では、有機溶媒を含有する水溶性廃液をその対象とし、FO膜法による濃縮分離を検討した。得られた結果は以下のようである。①有機溶媒耐性を有するFO膜を作製した。②FO膜の分離活性層と多孔支持層のそれぞれの性能が、有機溶媒の種類および含有濃度に応じてのどのように変化するかを詳細に把握した。③系を適切に選定することにより有機溶媒含有廃液から効率的に水のみを選択的に分離することが可能であり、有機溶媒含有濃度50wt%以上もの高濃度濃縮が可能であることが明らかとなった。
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