粒子状物質の主成分であるカーボンの燃焼を促進するセリア系酸化物触媒について、他成分の添加効果を検討した。セリア/銅界面の触媒活性を検討するために、銅を蒸着したセリア試料上でのカーボン燃焼のその場観察を行った。その結果、界面のカーボン燃焼への寄与は明確には確認されず、これは銅成分の状態が銅添加セリア触媒中のものとは異なっていたことが要因の一つとして考えられた。高いカーボン燃焼活性を有するコバルト-ランタン添加セリア触媒ではランタン成分のセリア格子内への固溶により生じた酸素空孔を介して気相酸素の取り込みが進行し、活性点への活性酸素の供給が促進されることで反応が起こると考えられる。
|