研究課題
若手研究(B)
本研究は、タンパク質の発現システムのキープレイヤーであるプロモーターデザインを目的とした技術開発を試みた。この研究過程で、麹菌における転写制御機構の解析を行い、転写因子の結合部位の網羅的同定に成功した。さらに、プロモーター配列中の転写因子結合部位が下流遺伝子の転写活性に与える影響を数理的に示した。また、転写因子を利用した分子ツールの評価を行い、種々の酵素解析に応用できることを示した。なお、これらの内容を含む研究成果は、英文研究論文3本、ならびに日本語総説1本に発表済みである。
分子生物学
本遂行研究により、麹菌における転写制御機構の核心の一端に迫ることに成功した。麹菌の転写制御機構の全貌は、様々な有用物質の高効率生産のための情報基盤になることから、その意義は非常に大きいと言える。また、転写因子分子ツールであるscCroは酵素の機能解析に大きな力を発揮することが示された。この分子ツールを駆使することで酵素の機能改変など様々な応用展開が期待できる。