アミノ酸,アミン,核酸塩基を中心とした約80種の窒素代謝物についてSRMの最適化を行い,HDR-MS用の分析メソッドを構築した.さらにR言語を用いた解析手法を開発した.続いて標準品の希釈系列をHDR-MSで分析し,HDR-MSの性能を確認した.結果として検量線のリニアレンジが2桁ほど向上した.本方法の応用として,微生物培養上清のフットプリントを行った.Saccharomyces cerevisiaeをYPD培地で培養し,その際の培養上清の窒素代謝物の経時変化をHDR-MSを用いて包括的に解析した.結果として83代謝物中16化合物がHDR-MSで補正された.
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