本研究ではフィールドで取得された地震波データ解析とデジタル岩石を用いた数値シミュレーションから、CO2地中貯留におけるモニタリングに関する以下の成果が得られた。(1)精密制御震源システムを用いて、表層の地震波速度を時空間的にモニタリングするための手法を開発した。この手法は、表層変動の補正による深部貯留層モニタリングの高精度化や、漏洩したCO2の検出に応用できると考えられる。(2) CO2分布の異なるデジタル岩石に波動シミュレーションを適用した結果、地震波速度と減衰はCO2分布に異なる感度を有しており、それらを組み合わせることで、より定量的なCO2の評価ができる可能性が示唆された。
|