トカマク型核融合炉において高周波(RF)波動加熱を適用する場合,導体表面に生じるRFシースが原因となり,プラズマ中への不純物の混入や壁材損壊の問題が生じることがあるため,本研究ではこのRFシースの予測精度をより高める手法の開発に従事した.具体的には,シース内の全電流密度とマイクロスケールの計算により求められたシースインピーダンスを組み合わせて一般化シース境界条件を構築し,それをプラズマ波とシースの巨視的相互作用を計算する有限要素スキームに取り入れた.本研究で開発した計算コード(rfSOL)は,イオンリッチシースの条件の下で,任意の磁場強度かつ幅広い周波数帯において適用可能である.
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