本研究では、核融合プラズマにおいて電子サイクロトロン加熱(ECH)の入射条件の最適化を行った。ECHでは、プラズマでの加熱吸収パワーの局在性と制御性の向上のために、一回通過吸収効率を最大化することが重要な鍵となる。大型ヘリカル装置(LHD)プラズマの最外殻磁気面外側の薄い密度領域がECHの最適化を阻害することを解明し、それを考慮した光線追跡コードを開発して実験に適用することで加熱効率を改善した。またFPGA(Field Programmable Gate Array)を用いてECH入射のリアルタイム制御系を構築し、入射偏波や加熱位置の制御による一回通過吸収効率の改善を実証した。
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