プルキンエ細胞は組織内の同種細胞や接続相手(平行線維)を適切に認識し成長ダイナミクスを補正して、特徴的な構造を構築する。本研究ではその仕組みに関し、二つの観点より解明を試みた。(1)プルキンエ細胞は樹状突起同士の接触を認識し、その突起の退縮を引き起こす。Mtss1はアクチン骨格関連分子であり、フィロポディア長の制御を介して樹状突起との接触頻度を調整することを明らかにした。さらにMtss1がアクチン重合活性を制御する仕組みを明らかにした。(2)プルキンエ細胞樹状突起は平行線維を認識し、それとは垂直に進展する。タイムラプスにより方向制御の仕組みを明らかにし、認識に関わる分子の同定を試みた。
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