覚醒個体でのカルシウムイメージング法はこれまで主にげっ歯類を使った実験に適用され、動物の感覚、運動、認知機能と神経細胞活動の関連を調べる研究に貢献してきた。当研究課題の目的は、霊長類のモデル動物であるマーモセットにおいて覚醒下でカルシウムイメージングを行う方法を開発、確立することである。頭部固定装置の開発、頭部固定条件への動物の馴致などの手法の確立、GCaMPの発現手技の改善を行った結果、覚醒下マーモセットが自然画像を含む視覚刺激を自由視している際の一次視覚野の活動を2光子イメージングにより単一細胞レベルで、また1光子イメージングで広範囲(~3mm)に観察することが可能となった。
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