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2018 年度 実績報告書

肝傷害誘導モデルマウスを用いたin vivoにける肝臓分化誘導法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 16K18403
研究機関公益財団法人実験動物中央研究所

研究代表者

樋口 裕一郎  公益財団法人実験動物中央研究所, 実験動物研究部, 研究員 (00596281)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード肝臓 / 肝芽細胞 / Ex-utero法 / Afp-TKマウス
研究実績の概要

ガンシクロビル(GCV)の投与依存的に肝芽細胞への障害を誘導することのできるAfp-TKマウスを用いて、胎仔肝臓への肝芽細胞移植による肝臓補完の概念実証試験を実施した。レシピエントとしてAfp-TKマウス(♂、ヘテロ)とIQIマウス(♀)を交配し、胎生12.5日目に母体の腹腔内へGCVを50mg/kgBWで投与し、Afp-TKマウスマウス胎仔肝臓における緩慢な障害誘導を実施した。またドナー細胞として、全身性にEGFPを発現するPgkEGFPマウスの胎生13.5日目肝臓より、E-cadherinを発現する肝芽細胞を分取した。レシピエントが胎生13.5日目となるタイミングにおいて麻酔下で母体を開腹し、子宮筋膜を切開して羊膜に包まれた胎仔を露出させた後、実体顕微鏡下でその肝臓に1匹当たり1x10e5個ずつドナー細胞を直接注入した。細胞移植後に胎仔を腹腔内に戻し、麻酔からの覚醒を確認した後、帝王切開を行う胎生19.5日まで通常通りの飼育を行った。帝王切開後、蘇生した胎仔より肝臓を採取し、抗EGFP抗体を用いた免疫組織化学染色を行い、移植細胞のレシピエント肝臓への寄与を確認した。その結果、EGFPを発現する移植細胞由来の肝実質細胞がレシピエント肝臓組織に寄与しており、Afp-TKマウス胎仔では同腹内の野生型マウス胎仔に比べて、その寄与率が高いことを確認した。また、同肝臓中にはEGFPを発現する胆管様構造も存在し、二分化能を有する肝芽細胞がレシピエント肝臓中で実質細胞と胆管細胞のいずれにも分化していることを確認することができた。これらの結果より、Afp-TKマウスを用いた胎仔肝臓補完技術が、マウスやヒトの多能性細胞由来肝芽細胞にも応用できる可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] DIFFERENTIATION OF BI-POTENT HEPATOBLASTS INTO HEPATOCYTES AND CHOLANGIOCYTES IN THE HEPATOBLAST-DEPLETED FETAL LIVER OF AN AFP-HSVTK TRANSGENIC MOUSE2018

    • 著者名/発表者名
      Yuichiro Higuchi
    • 学会等名
      ISSCR 2018 Annual meeting
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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