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2018 年度 実績報告書

前立腺がんにおけるアンドロゲン応答性マイクロRNAのエピゲノム作用機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16K18411
研究機関日本医科大学

研究代表者

三沢 彩  日本医科大学, 医学部, 講師 (20598453)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードncRNA / lncRNA / 骨転移 / 前立腺癌 / 石灰化
研究実績の概要

平成 29 年度までは骨芽細胞様骨肉腫細胞株 SaOS-2 における長鎖非コードRNA (long non-coding RNA, lncRNA) HOTAIR の発現及び機能解析を行った。骨芽細胞の石灰化において HOTAIR が Tissue Non-Specific Alkaline Phosphatase (ALPL) 遺伝子を介して石灰化を負に制御していることが示唆された。HOTAIR は ALPL のプロモーターを介してヒストン H3K4 のメチル化状態をエピジェネティックに制御していることを明らかにした。
多くの癌は進行すると肺、肝臓、骨などの他の臓器に転移する。骨に転移しやすい癌として、前立腺癌、乳癌、甲状腺癌が知られている。アンドロゲン応答性非コードRNA である HOTAIR は前立腺癌の転移に関わり、ALPL は転移性前立腺癌の増殖に関与することが報告されている。平成 30 年度は骨芽細胞様骨肉腫細胞株以外に前立腺癌細胞株を用いて研究を広げ、癌の骨転移に着目して実験を行った。
骨転移した前立腺癌より樹立された VCaP 細胞株でも石灰化が認められたため、前立腺癌細胞は転移巣である骨に到達すると骨特有の性質を示すことが考えられる。他の前立腺癌細胞株を用いて癌転移に関わる lncRNA の発現解析を行った結果、VCaP 同様、骨転移した前立腺癌より樹立された PC-3 細胞株でも特定の lncRNA が過剰発現していることを見出した。現在はこの遺伝子の上流と下流遺伝子を調べ、作用機序を明らかにしている。今後は乳癌など、骨に転移する他の癌種において解析を広げ、骨転移のメカニズムを解明していく方針である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 2018

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 癌の骨転移に関与する lncRNA の分子解剖学的解析2019

    • 著者名/発表者名
      三沢彩、近藤幸尋、武井寛幸、瀧澤俊広
    • 学会等名
      124回日本解剖学会
  • [学会発表] 前立腺癌の骨転移に関与する lncRNA の同定及び機能解析2018

    • 著者名/発表者名
      三沢彩、瀧澤俊広
    • 学会等名
      第77回日本癌学会

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公開日: 2019-12-27  

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