本研究課題では、腸上皮細胞に特異的に発現しているホメオボックス転写因子CDX1とCDX2が、大腸癌細胞において、Notchシグナルのエフェクター因子RBP-Jを介して、直接的にNotchシグナルを制御することを明らかにした。また、CDX1またはCDX2と複合体を形成するタンパク質の一つとして、NAD-dependent deacetylase活性をもつSirtuin1を同定した。さらにその機能解析により、大腸癌の癌化過程において、CDX2とSirtuin1は拮抗的にNotchシグナルの活性を制御している可能性を新たに示唆できた。
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